基本原理(特許技術):EMSメソッド®
トリプル・アイが提供するレオメータ・粘性解析装置はすべてEMSメソッド®を採用しています。
変動磁場を与えることにより、ローターである円板状の金属プレートに渦電流が誘起すると、ローレンツ相互作用でトルクが発
生するという電磁回転を粘度測定に応用した東京大学生産技術研究所酒井教授による特許技術です。
EMS(Electro-Magnetically-Spinning, 遠隔電磁回転駆動)
この方法により非接触回転駆動を可能としました。
被測定液内の円板状プレート(回転子)に印加するトルクを遠隔制御
しながら垂直軸方向に回転させ、その回転速度変化を非接触に検出する
ことで、高精度の粘度測定・レオロジー特性評価を実現しています。
①電磁作用を用いて遠隔的に制御したトルクで円板状の回転子が回転
②回転子の回転速度を連続的に測定
③液体の粘性、せん断応力、せん断速度を求める
④粘度曲線(カーブ)及び流動曲線(カーブ)等のレオロジー特性を得る
我々のレオメータは、日本発・オンリーワンの製品として新しい測定方法であるEMSメソッド®を実用化し、研究開発法人科学技術振興機構(JST)先端計測分析技術・機器開発プログラムにおいて、東京大学と共同で開発した製品です。

EMSメソッドならではの『非接触リモート回転・リモート測定』
多くのメリット
✅簡単:
測定セルと検知部が非接触なので、セルを機器にセットするだけで測定可能です。また粘度曲線も流動曲線も
幅広いせん断速度域で簡単に得ることができます。
✅密閉測定&少量サンプル:
サンプル容器(測定セル)は蓋で密閉して測定が可能ですので、飛散防止はもちろん、揮発性サンプルや
バイオハザードが心配されるサンプルも安全に測定可能です。 また、必要サンプル量も約0.5mLと非常に少
量です。
✅ディスポーザブル(使い捨て使用):
血液など、洗浄して再度測定することができないような医療廃棄物となるサンプルは、使い捨てのディスポセ
ルとして使用して測定後は洗浄せずに直接オートクレーブ処理などができます。
✅測定毎の装置洗浄が不要:
従来機では、測定後、次測定に入る前には装置側検出部の洗浄が必須ですが、この装置では不要です。 複数
の一連の測定が終了した後にまとめて洗浄が可能なため、測定効率を大きく改善できます。
✅コンパクト設計&拡張性:
機器上部はオープントップデザインなので、オプション等の拡張性が拡がります。(温調ユニットのみなら
ず、高圧測定ユニットやサンプルチェンジャーなども企画中です。)
✅故障しらず:
だから高額な修理費はもう不要です。
使用回転子について
測定は非常にシンプルです。 専用測定容器(セル)にサンプルと回転子を入れて測定位置に載せるだけです。
測定対象に応じて、回転子を選択していただけます。(消耗品)
ABR-ALP(自立型アルミ円板回転子): 低~中粘度域の測定に適した回転子です。(10 ~ 1,000 mPa・s程度)
後述のレオボックス™シリーズでの、標準付属回転子です。
ABR-ALE(軸付自立型アルミ円板回転子): 低粘度域の測定に適した回転子です。(1~ 50 mPa・s程度)
回転子とセル部の摩擦を極小にすることができ、今まで高価なレオメータ
でも難しい測定であった低粘度サンプルを低せん断速度でも安定して測定
することが可能となりました。
SSR-ALE (軸保持型アルミ円板回転子): 中~高粘度域の測定に適した回転子です。(500~ 50,000 mPa・s程度)
円板の厚みを変えることにより色々な粘度域に対応することができます。(厚
み大→トルク増大→高粘度対応)
また、必要に応じてお客様のアプリケーションに適した回転子の製作も可能です。(例:耐薬品性向上→チタン回転子)
今まで難しいとあきらめていたアプリケーションでも、簡単に流動特性が見れるようになるかもしれません。お気軽にお問合せ下さい。EMSレオメータの発展性にご期待ください。





